vol.106

教育改革に対応した職員構成
一般社団法人全国図書教材協議会会長
佐野金吾

 政府の教育実行再生会議では4次にわたる提言を行い、それに関わって関係法令等の改正が行われるなど教育改革は急速に展開している。一方、文部科学省の平成26年度の概算要求をみると「教師力・学校力向上7か年戦略」の初年度分として盛り込んだ公立小・中学校の教職員定数増は、わずか703人にとどまっている。

 学校運営、教育活動の充実には教職員の増は大変重要であるが、単に教員の定数の見直しを図るだけでなく、学校の現状をふまえた職員構成の改善への取り組みが必要と思われる。

 学校には教員以外にも多様な職種の職員が学校運営に関わっているが、義務教育諸学校では教員の教育活動を補助する立場ではない。

 しかし、近年教員が関わる事務処理業務は増える一方で、このことが教員が多忙な状況の背景にある。教員にとっては子どもと関わる時間を何よりも大切にしたいし、授業研究や教材研究にも時間をかけたい。しかし、そのような時間を確保することは大変難しい状況にある。

 学習指導要領では、児童生徒一人ひとりに「生きる学力」を育むために家庭や地域との連携の重要性を指摘しているが、そのための学校運営の改善にも教職員はかなりの労力をかけている。

 東京都では副校長の事務的な補助に関わる人的措置を図るようだが、学校の現状をふまえた適切な施策と思われる。

 教育改革の理念を実現するためには、児童生徒一人ひとりの学校生活を充実させ、学校運営の改善への取り組みを必要とするが、そのためには現在の学校の職員構成の在り方を根本的に見直すことが必要となる。

 教育改革には、教育内容や制度の見直しとともに学校の職員構成の在り方にもメスをいれてほしい。

〜図書教材新報vol.106(平成26年2月発行)巻頭言より〜