vol.139

教材の教育的重要性と普及等研究
日本教材学会第28回研究発表大会で
一般社団法人全国図書教材協議会名誉会長
日本教材学会会長
清水 厚実

 日本教材学会の第28回研究発表大会が岩手県滝沢市の「盛岡大学」で10月15、16の両日にわたり開かれた。大会では41の研究テーマについての発表と特別企画シンポジウム「社会に開かれた教育課程と教材」、シンポジウム「教材の今日的意義を考える」とラウンドテーブル、ワークショップなどが開催され、熱心な研究発表と討議が行われた。

 特別企画シンポジウムでは「主体的で対話的な深い学びを引き出す教材の開発」(淑徳大学・土井進教授)、「社会に開かれた教育課程と教材」(早稲田大学大学院・細谷美明客員教授)、「教材の力で学校、教師を全力応援する」(日本標準・山田雅彦会長)、「普及・販売者から見た学校現場での教材、現状と課題」(山梨県図書教材協会・塚田寛氏)から、それぞれ教材使用の現状と新しい教育課程をめぐる教材開発などについて、意見、提言などを行った。

 シンポジウムでは「災害をテーマとした英語教育法」「津波の実際から防災を考える」「いわての復興教育について」「歴史認識の形成と展開 平泉の学習を通して」「宮沢賢治の奥深い作品を子どもはどう学んでいるか」「課題解決学習における教材」について岩手等の先生方から地元の立場にたった防災、復興教育の在り方や教材作成に対する考え方などが発表された。

 2日目のラウンドテーブルでは「学校における図書教材の価値とその可能性」と題し、教材を販売している立場から「現状の教材がもつ効用と新しい価値を探る」(東京都中学協会・依田誠氏)、「教材を取り巻く変化に対応しているのか」(神奈川県(小学)協会・荒井理美氏)、「学校現場は、教材と向き合えているか」(同協会・及川浩二氏)の三氏から日常的に現場教師と向き合っているなかで、教材内容、普及の在り方について発表があった。

 学者、研究者、教師、教材出版社と販売店によって組織されている日本教材学会の大会は、貴重な発表と協議により成果を挙げた。

〜図書教材新報vol.139(平成28年11月発行)巻頭言より〜