vol.154

全図協は移行措置にどう対応していくのか
一般社団法人全国図書教材協議会会長
佐野 金吾

 いよいよ4月から新学習指導要領の実践に向けた移行措置期間となる。昨年7月に文科省より出された移行措置に関する通知によれば、教科書等の対応を必要としない場合には積極的に新学習指導要領による教育活動を行うこととなっている。

 このたびの学習指導要領の改訂では現行学習指導要領の理念である「生きる力」は受け継ぐことになるが、新学習指導要領の「前文」には「これからの時代に求められる教育を実現していくためには、よりよい学校教育を通してよりよい社会を創るという理念を学校と社会とが共有し、それぞれの学校において、必要な学習内容をどのように学び、どのような資質・能力を身に付けられるようにするのかを教育課程において明確にしながら、社会との連携及び協働によりその実現を図っていくという、社会に開かれた教育課程の実現が重要となる。」とある。

 「前文」に示されたこれからの学校教育のあるべき姿を日常の教科指導等を通して実現していくためには、移行措置期間中に教科書や図書教材の活用も含めて授業の質的な改善に向けた取り組みが重要となる。

 これまでの授業では知識・技能の確実な習得に重点を置いているが、教師も児童生徒も「何のために勉強するのか」についてほとんど関心を示さない。新学習指導要領では、教育基本法第2条に規定されている教育の目標を達成するために児童生徒が身に付けるべき資質・能力を@知識・技能の確実な習得、A思考力・判断力・表現力等の育成、B学びに向かう力、人間性等の涵養、と三つの柱として整理し、三つの柱を育む授業に向けては児童生徒の「主体的・対話的で深い学び」が重要であるとしている。全図協としては、学校の教育活動への支援として教職員と連携しながら「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指した教材等の開発などの環境整備が重要な取り組みとなる。

〜図書教材新報vol.154(平成30年2月発行)巻頭言より〜