加盟出版社が開発・発行する「学校用教材」とは、主に小・中学校の授業や自習、家庭学習で使われるテスト、ドリル、ワーク、資料集などの図書教材・デジタル教材などを指します。学校用教材は、先生方の指導と子どもたちの学習に役立つ教材です。

いま、社会の変化とともに、教育政策や学校現場の環境が大きく変化してきています。しかし、先生が子どもたちの学びを支えるということは、いつの時代も変わらないものです。学校用教材には、日ごろの子どもたちの学びの様子を見ている先生方が自ら選択し、全国の小・中学校で広く使われ続けているという長年の実績があります。
加盟出版社はそのノウハウをもとに、図書教材だけではなく、学校現場におけるICT活用に対応した有益適切なデジタル教材を開発しています。
個別最適な学びや協働的な学びなど、今求められる学びには、紙とデジタル双方の特長を活かしたハイブリッド学習が望まれています。研究を重ねてきた加盟出版社の学校用教材には、基礎的・基本的な学力の定着とともに、これからの時代に求められる能力を育成していくためのエッセンスがつまっています。

学校用教材は一般の書店で販売されている学習参考書類とは異なり、学校専用のものとして「教材出版社⇒教材販売店⇒学校」というダイレクトな供給体制をとっていて、「学校直販教材」とも呼ばれています。
学校とダイレクトに繋がっていることで、先生方のご意見やご要望を吸収して教材づくりに反映することができるため、学校現場のニーズに合った教材づくりが可能になっています。

「教材」と「学校用教材」の関係

「教材」とは、学校での授業を中心とした教育活動を展開するときに、文部科学省が定めた学習内容の一定の目的や目標を達成するために提示・活用する素材のことをいいます。
たとえば、教材とは次の1~6がそれにあたります。そのうち加盟出版社が開発・発行する学校用教材は2~4にあたり、「教科書以外の図書その他の教材」「アセスメント教材」「教材教具」です。

学校用教材の種類と役割

学校用教材は、授業や自習、家庭学習などさまざまな場面で学習効果が上がるように作られています。学習の場面ごとに、役割と機能の異なる教材が使われています。
主な役割・機能を大別すると次のように分類できます。

【修得教材】

学習の導入や学習の過程で、子どもに興味・関心を起こさせ、学習内容をより深化させるための教材。例えば、身近な話題や自分で考えるヒントを配し、学習内容が自分にとって意味あるものだと感じられるようにし、自ら学ぶ姿勢を培います。
(ワーク、作業帳、ノート、資料集など)

【習熟教材】

繰り返し学習し、同内容・同レベルの問題を数多くこなすことで学習内容の定着を図る教材。確かな学力の定着には欠かせません。
(漢字・計算ドリル、ペンマンシップ、おけいこ帳、学習帳、プリント、スキルブックなど)

【評価教材】

学習内容の定着状況を確認し、学習のつまずきを発見して診断する教材。観点別や領域別に評価することで問題の解決を適切に行うことができ、先生の指導法の研究にも役立ちます。
(テスト、形成プリント、標準化された学力調査や知能検査、性格検査など)

学校用教材と学習指導要領・教科書との連携

学校用教材は、先生方によるご指導と子どもたちの学習という両方の側面から、次の要素を参考に研究を重ねて作成しています。

〇学習指導要領 〇教科書・指導書・年間指導計画 〇評価の観点・評価基準 〇現場の先生の声 〇教材の調査研究 …etc

日本図書教材協会(日図協)においては、主に、教科書の順序・配列・構成に従い、教科書に掲載された素材を利用もしくは参考にして作成したものを「教科書準拠教材」と定義しています。教科書とともに、主に基礎的・基本的な学力の定着のために学校教育を支えています。
そのほかに、学校用教材としては、特定の教科書に準拠していないが学習指導要領に準拠して、選択・活用される教材(「標準版」)も多く発行しています。(資料集、仕上げ教材など)

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